5S活動は原則会社全体で取り組んでいく活動です。
この5S活動を全社で徹底して浸透させ、「社員にとって当たり前の活動」にしていくには、立場・役職関係なく社内全員で一緒に話し合い、計画を立てて活動を進めていくことが理想です。
そうと分かっていても、業務の都合上、同じ時間に集まったり、一緒に活動することが難しいことがあります。
・シフト制で人数が集まらないとか
・夜勤の人に活動してもらえない
・製造を止めれられないので一斉には行えない
など物理的に集まれないケースもあります。
今回はそういった「全員参加が難しい会社」の5S活動の進め方をお伝えします。
5S活動に全員参加が難しい会社の小グループ活動の
一緒に5S活動できない問題を解決するために行っていただきたいのが「小グループでの活動」です。
①グループ分けとリーダー選出
まず、社員を小グループ(4人から6人)に分けていきます。
社内全員が必ずどこかのグループに属するようにしてください。
そして各グループには、とりまとめ役の5Sリーダーを1名決めてください。
②グループミーティング
そのグループごとで月に1度集まって、5Sのミーティングを行います。
この5S会議では毎回リーダーがグループメンバー一人ひとりから「業務で問題に感じていること」「改善した方がいいと感じていること」を聞き出し、どこをどのように改善していくかを話し合います。
会議は月に一回ほどのペースで行うのが理想です。
※話し合いの際の注意点は後に記載します。
③リーダー会議
チームの会議が終わったら、5Sリーダーはそれらの意見を持って月に一度「リーダーのみが集まる5S会議」を開催してください。
リーダ―会議では自分のグループで出た意見を提案して、活動を進める確認を取ります。
④活動を進める
確認が取れたら部署に戻り、各グループで活動を進めていきましょう。
活動を進める際はメンバー全員で割り振りをして、必ず全員が活動に参加するようにしてください。
1人ずつ課題を割り振ってもいいですし、2人ペアで進めるようにしても大丈夫です。
小集団で5S会議を行うときのポイント
小グループで5S会議を行う際、上司の方は社員一人ひとりの意見にしっかり耳を傾け、否定をしないことです。
意見を言うことに慣れていない社員は、発言することに勇気がいるものです。
もし社員が勇気をふりしぼって出した意見を否定されてしまうと、その社員は「否定されるならもう意見出すのをやめよう」という気持ちになり、アイデアを出すために考えることをやめてしまいます。
そうならないために、役職者やリーダーは必ず全員の意見を肯定的に聞いて受け止めてください。
意見を聞いてもらえて、それが反映されていけば、当事者意識が芽生え、活動が自主的に変わってきます。
そして自分から考え、どんどん積極的にアイデアを出すようになってきます。
5S活動で失敗しても、会社に大きな痛手になるようなことはありません。
むしろ失敗から学び、成長の機会になります。
ぜひ、意見をどんどん聞いて、どんどん行動に移していってください。