弊社5Sコンサルのクライアントの会社様で、「工場の現場から私物置き場のロッカーまでが遠い」という問題がありました。
製造業の場合、更衣室やロッカーなどがあり、社内には私物を置く場所があります。
ところが、現場からロッカーまでが遠いと休憩時間に行き来するのが面倒な上に、貴重な休憩時間が移動時間で奪われてしまいます。
そのため、この会社様では、製造現場に一部私物を持ち込んで、冶具や工具の隙間に置かれているという状態が起こっていました。
現場に私物を置くのは、5S的にはNGです。
職場は常に必要なモノだけが置かれている状態がベストです。
だけど遠くのロッカーまで行き来するのは疲れているし面倒だし、時間がもったいないから、できれば現場に起きたい...というところでこの会社様は悩んでおられました。
そこでこの会社様は、それまでの整理の活動によってできた棚を工場の隅に設置し、私物置き場を作成しました。
5S活動はまず整理から始めます。
5S活動の進め方①5Sの整理とは?意味と目的、進め方のポイント
整理とは、必要なモノと不要なモノを分けて、不要なモノを捨てる作業です。
5S活動では整理を効率的に進める方法として、まず赤札作戦を行います。
これは「要らない・要らないかもしれない」というのもに、期限の書かれた赤い紙を貼っていくという作戦です。
実際に取り組んだほぼ全ての会社の社員さんからは「想像以上に要らないモノがたくさんあった」という感想がでてきます。
赤札に書かれた期限が来たら処分、まだ判断できない場合は、期限を延ばすなどの対処をします。
このように整理で要らないモノを処分していくと、必ずスペースができます。
ですので、「整理の為に棚を買う」というのは本末転倒な話なんです。
整理をすると「棚が一つ余った」ということは起こってきます。
「スペースがない」「スペースが欲しい!」と思ったらまず整理をおこなってください。
そして、できたスペースをいかに有効に利用するか?
ここからやっと5S活動の二つ目のプロセス「整頓」です。
5S活動の進め方②5Sの整頓とは?意味・定義と目的|3定と事例
皆さんで話し合って、快適な職場づくりを行っていきましょう!