5S活動のコンサルティングで訪問する会社の社員さんから、
「自分しか使わない場所まで、徹底して5Sをする必要があるのか?」
という疑問がよく出てきます。
自分しか使わない場所であれば、モノの位置は全て把握しているし、誰に不便もかけない。
確かに気持ちはわかります。
散らかっていても、自分しか使わなければ、支障がないと感じるかもしれません。
でもここで考えていただきたいことがあります。
そもそもなぜ5S活動をするのかということです。
なぜ5S活動をするのか
5S活動はただ整理整頓して「職場を綺麗にしましょう」という活動ではありません。
より安全で、より効率的で、より快適で過ごしやすい職場環境を作ることが5S活動の役割です。
5Sとは?最初に知るべき5S活動の意味・目的と効果・メリット
たとえ自分しか使わない場所であっても、改善すればもっと生産効率をあげる方法は必ずあります。
「カイゼン」には終わりがありません。
あなたの会社が続く限り、続いていくものです。
「自分しか使わないから」という発想の本音
この「自分しか使わないから」という発言の裏には、「これまでやってきた慣れた環境を変えたくない」という変化に対する抵抗があります。
これまでやってきたやり方を変えるのは億劫で、面倒くさいと感じるものです。
「これで充分だ」と思い込んでしまっているので、改善のアイデアもなかなかでてきません。
しかしこの発想では、5S活動に限らず、新しいものを生み出したり、より善くしていくことができません。
人間は、頭も、心も、身体も、使わなければどんどん衰えていきます。
つまり現状維持とは退化を意味します。
物事を前進させ、発展させていくためには、常に「問い」を持つということがとても大切です。
常に問いを持つこと
「もっと効率的になる方法はないだろうか?」
「もっと楽に仕事ができる方法はないだろうか?」
こういった発想を持つことが5S活動にとって大切で、それがより安全な職場、より効率的な職場を作っていきます。
それは5S活動に留まらず、組織・会社の発展に間違いなく繋がっていきます。
5S活動は、社員さんにそのような発想を鍛えてもらえるツールになるのです。
整理・整頓などは、大半の人は面倒くさく感じるものです。
本業以外の作業を増やされることに抵抗も生まれてきます。
しかし、もし仮に最初は面倒だと感じても、行動し、継続することでだんだんと成果は現れます。
成果を感じることが出来れば、「自分しか使わない場所まで、徹底して5Sをする意味」を必ず実感していただます。
モチベーションは行動することで生まれます。
まずはとにかく行動することです。
最初の一歩を踏み出しましょう!!