モノが多くて整理が必要だ!というのはわかっているけど、「どうしても捨てられない」と、悩んでいる社長は結構多いです。
もっと言えばそれについて「悩んですらない」社長はもっと多いでしょう。
もし「モノを減らさなきゃいけない」と気づいたとしたら実はそれ、大きな一歩です。
日本人は捨てられない
日本人はそもそも「捨てられない」人が多いです。
それは「もったいない文化」だからです。
あなたも昔から「モノは大切にしよう」と教わってきたのではないでしょうか?
そして何かを捨てようとすると「もったいない」と言われてきたことと思います。
「もったいないおばけ」なんてのもいましたね。
その結果モノを捨てるかどうかの決断に迫られた時にこのような「悪魔の囁き」が聞こえてきます。
- 「まだ使えるから」
- 「いつか必要になるかもしれない」
- 「高かったから」
- 「一生懸命作ったから」
- 「人からもらったものだから」
そう、これはあなたの会社にとって、悪魔の囁きなのです。
「捨てられない」が生むコスト
なぜ「もったいない」が、悪魔の囁きなのか?
それは、モノは所有すればするほどコストがかかるからです。
たとえばどんなコストがかかっているか。
・スペースのコスト
場所には必ず家賃がかかっています。
また倉庫に高い家賃を払っている会社もあるでしょう。
・維持管理のコスト
点検やメンテナンスが必要だったり、保管自体にお金がかかったりすることもあります。
・探す時間のコスト
モノが多いほど、探しモノは増えます。
それは多くのムダな時間を生み生産性を低下させ、積み重なると大きなコストとなります。
・移動距離のコスト
モノに面積を奪わるほど、適切な配置が出来ず、ムダに歩くというコストが生まれます。
それは労力、時間、能率、色んなもの消費することになります。
・人件費のコスト
維持管理や、探したり移動する時間が増えるほど、ムダな人件費となります。
それは非生産的な時間に、給料を支払っている状態です。
これだけのコストをかけてまで、「いつか使うかも」という不確かなモノをいつまでも置いておくことが、本当に賢明なことでしょうか?
トヨタには「"いつか使うだろう"は諸悪の根源」という言葉があります。
「いつか使うかも」と言って、いつまでもモノが捨てられない職場だとしたら、まずは「コスト」の観点からモノを所有を考える必要があります。