2018年10月17,18日の二日間、東大阪の株式会社オージック様で5S活動コンサルティングでした。
オージック様は、精密ギアの製造販売を行っている企業様です。
現在5S活動開始から5ヶ月。
今は全部で12部署でチームに分かれて5S活動を行っているのですが、頑張れているチームと遅れているチームでどんどん差が出てきました。
頑張ってくれているチームは本当に活動を楽しんでやってくれています。
今回の宿題は、「発注の仕組を作る」ということで、各部署で色々なアイデアがあったのですが、その中の一部をご紹介します。
改善事例:生産管理部の発注の仕組み
パーツクリーナーの定量と発注の仕組み
生産管理部ではこれまでパーツクリーナーは、「各部署が持っていったら、残りの数をカウントして記入する」というルールがありました。
しかし、このやり方では、記入された残数と、実際の残数が合わなくなるという問題がよく起こっていました。
原因は、実際の数の残数を数えるのが面倒くさくなって、前の書いている数から、自分が持っていく数を引くだけにしてしまっていたこと。
これだと、持って行っても記入を忘れてしまうと、その度に数が狂っていきます。
そこで、社員さんは「いちいちカウントしなくていいようにするには?」と考えて次のような仕組みを考えられました。
缶の置く位置に数字を表記することで、「現在何本か?」が一目でわかり、「カウントせずに残数が分かる仕組み」が出来ました!
これによって、本数を数える時間を削減し、数え間違えるというミスもなくなりました。
また、残り少なくなってくると「残り何本で発注してください」というアナウンスの表示が出るようになっているので、発注もれもなくせます。
とてもよく考えられてますね!
ダンボールの定量と発注の仕組み
オージック様で使用されるダンボールはとても種類が多いのですが、発注数量は決まっていたものの、発注担当者の間でしか把握できず、 在庫確認にも時間もかかり、 月末の出荷ラッシュになると、 毎日在庫確認をしなければいけない状態でした。
そこで今回社員さんは、サイズ別に分類し、並べ直し、発注点にはプラカードを挟むという方法を考えました。
プラカードには、誰でも発注依頼ができるように、「発注の手順」が書かれています。
プラカードを裏返すと「現在発注中」と書かれており、それを見えるように立てかけるというルールにしました。
これによって、月末の「毎日在庫確認」という無駄な時間がなくなりました。
仕組みを作るのにとても時間はかかったと思いますが、仕組み化による無駄な時間の削減によって、すぐに取り返せますね。
このように作成時間に時間がかかったとしても、「そのムダによって年間どれだけの時間を失っているか」という高い視点で見て、改善に取り組むことが大事です。
今回社員さんからは、「“いかに楽するか”を合言葉に話し合いをすると、まだまだアイデアが出てくる」という報告がありました。
あなたの会社で「無駄な労力を使っているな」「もっと楽にできるんじゃないかな」という業務はありませんか?
ムダを省く改善がまだまだ眠っているはずです。
是非探してみて下さい。