5S活動始めるに際し、問題となって現れるものの一つが、「反対派」の存在です。
どの会社にも、「5S活動に取り組みます」となったときに、活動に反発される方は必ず出てきます。
弊社では5S活動の研修をさせて頂く際に、活動開始前にその会社の全社員さんに社員個人面談を行います。
そこで、「5S活動とは何なのか」「どういう活動なのか?」「どんな目的やメリットがあるのか」などをお伝えして、お一人お一人のご意見などを伺います。
すると、どの会社も平均的に、5S活動に「協力的な方」「積極的ではないけど反対でもない方」「反対される方」の割合が同じくらいになります。
組織には「262の法則」、別名「働きアリの法則」という法則があります。
2割の人が良い働きをして、6割は普通の働き、2割はあまり働かないという法則です。
5S活動もこれに当てはまり、「活動に前向きで改善したい」と思っている方が2割。
「活動に積極的ではないけど会社の方針であれば従う」という方が6割ほど。
「やりたくない」「やっても無駄だ」という否定的な意見の方、反発される方などが2割ほど。
このように、組織・集団になると必ず反対派が出てきます。
5S活動の反対派対策
では、反対派をどう対処していけばいいのか。
答えは、気にしないことです。
気にせず、他の人たちだけで進めて下さい。
ただし、5S会議には出席してもらってください。
話し合いなどに積極的に参加してもらわなくても大丈夫です。
そこで「みんながどんな活動をしているか」を知ってもらうことが大切です。
そして、決まったルールについては、出来る範囲で守ってもらうようにして下さい。
活動は、先ほどの262の法則でいう所の、積極的・前向きな2割の社員さんたちに活動をリードしてもらい、間の6割の社員さんたちを巻き込みながら活動を進めていってください。
活動を継続していけば、必ずよい成果が現れてきます。
すると次第に反対派の方々も5Sのメリットを享受することになり、「良い活動だ」と気づき、反発心が薄れてきます。
5S活動の報告は定期的(月に一回)に行い、そこで「こんな活動を行った」「こんな効果・メリットがあった」という発表を行なっていただくと効果的です。
そうして活動を続けて、8割の社員さんの中で活動が習慣化して、会社として当たり前の活動という風になってくれば、反対派の方々もなんとなく参加しないといけない雰囲気になってきます。
それには数カ月、数年と時間はかかりますが、じっくり成果を出していくことが反対派の一番の対策になります。
まずはできることから始めてください。