今回は、「5分でできる!5Sの現状チェック11問」ということでお届けします。
今回の紹介するチェック項目は、弊社の5S研修でも必ず最初にチェックしていただく、とても重要な項目となっております。
これに答えることで、あなたの職場がどの程度5S活動を実践できているか、どこを改善すべきかが明確になります。
製造業、医療、介護施設、事務所、工場、倉庫など、すべての業種や場所で使っていただけます。
会社を綺麗にするだけでは5S活動とは言えない
5S活動は、職場を改善して、「安全」「効率的」「快適」にしていくための活動です。
この目的を基に、整理・整頓・清掃の活動に取り組んでいきます。
そうすることで、仕事が楽になったり、生産性が上がったり、過ごしやすく、働きやすい職場環境に変わっていきます。
でも、意外と多くの企業で、綺麗にする、見栄えよくすることに終始してしまっています。
どれだけ綺麗になっても、社内で事故やケガがあったり、業務効率や生産性が上がっていなかったり、快適じゃない職場のままだと、5Sをやっている意味がありません。
そこで今回は、5S活動の現状をチェックするための簡単な11の質問を用意しました。
チェックが多い職場ほど、「5S改善点多い職場」ということになります。
これから5S活動に取り組もうと考えている企業の方、実際に取り組んでいるけど本当にできているか気になっている方は、ぜひこのチェック項目で、5S現状をチェックしてみてください。
5分でできる!5S活動の現状チェック11問!
それでは5S現状チェック11の質問、順番に紹介していきます。
1. 床に直置きしている
床への直置きは、つまずいてケガをする原因になります。
また掃除がしにくく、ゴミが溜まる原因にもなります。
基本的に床にはモノを置かないようにしましょう。
2. 壁にタテカケしている
立てかけ置きは地震などの災害時に倒れてケガの原因になります。
どうしても立てかけ置きが必要な場合は、倒れないような安全対策も行うようにしましょう。
3. 棚の天板の上にモノを置いている
天板のモノは地震などの災害時に落ちやすいので、ケガや事故の原因になります。
天板にはモノを置かず、重たいモノはなるべく棚の下の方に置くようにしましょう。
4. コードが床に這っている
コードはつまずいてケガをする原因になります。
もしコードが通路をまたいでしまう場合は、カバーをつけるなど、足を引っかけないような対策をしましょう。
5. 棚や掲示物で窓を塞いでいる
窓は本来、光を取り入れたり、換気をするためのもので、それを塞いでしまうと、暗くて、空気の悪い職場の原因になります。
また、窓は緊急時の逃げ道にもなるので塞がないようにしましょう。
6. 掲示物が壁などに直に貼られている
壁に掲示物をペタペタ貼ると、本当に重要な情報が埋もれてしまいます。
見栄えも悪くて、心理的圧迫感を感じたり、集中力低下の原因にもなります。
掲示物は掲示板に貼って、期限をつけて管理するようにしましょう。
7. 全てのモノの定位置が決まっていない
使ったモノが元に戻って来ずに、探し物が起こってしまう原因は定位置が決まっていないことです。
すべてのモノに定位置を決めるようにしましょう。
8. 全てのモノの適正量が決まっていない
一つひとつのモノの適正量がわからないと在庫を持ちすぎたり、反対に足りなくなってしまったりする原因になって、多くのムダが発生します。
すべてのモノの適正量を決めてそれを維持できる仕組みを作りましょう。
9. 全てのモノ・場所に標示がされていない
何がどこにあるのか?そこが何をする場所なのか?
誰にでもわかりやすくするためには、すべてのモノや場所に標示が必要です。
10. 区画線が引かれていない
工場などで、通路なのか、作業スペースなのか、仮置き場なのかが不明瞭だと、それが事故の原因になります。
それぞれを明確に区切って区画線を引くようにしましょう。
11. 紙媒体が多い(データ化できていない)
書類・ファイルなどの紙ベースのモノは、どんどん溜まって、社内のスペースを奪っていきます。
そして増えれば増えるほど、あとで探したり管理するのが大変になってきます。
紙媒体はどんどんデータ化して、後で見つけやすいようにパソコン内で整理整頓していきましょう。
11項目を改善するためのポイント
以上が職場の5Sチェック11項目です。
いくつチェックがついたでしょうか?
これらの項目に多く当てはまっているほど安全、効率的、快適ではない職場と言えます。
つまり5S活動において改善の余地がある状態です。
5S活動に取り組まれる場合は、必ずこの11項目は見直してください。
これらが改善されると、かなり働きやすい職場に変わっているはずです。
ポイントは「明確にルールを決めること」です。
一度対策をしても、ルールがなければ、時間と共に元の状態に戻ってしまいます。
なので、ひとつひとつをルール化していくことが大切です。
みんなでしっかり話し合って、みんなで納得した上でルールを決めていくようにしましょう。
それでもし、守れない人がいたり、ルールが良くないと感じたら、また話し合って改善。
そうやって「ルールを決めて、みんな守っていく」というのが5S活動の本質です。
それが、5Sの最後の「しつけ」につながっていきます。
ぜひこの11項目をチェックシートにして、定期的に振り返って進捗を確認してください。