この記事は、2017年から3S活動研修をさせていただいている株式会社小池田電工様の1年間の活動の記録の続きです。
活動による社内の変化、活動の事例を紹介していきます。
小池田電工様は大阪堺市の美原で、電気工事業をされている会社です。
2017年12月 3S活動8ヶ月
最初はよくわからないまま、とりあえず言われるままに宿題をこなすという形で進んできた3S活動。
開始から半年が過ぎ、活動にも慣れて、忙しい中でも、時間を作って続けて下さっています!
事務所では、長い間ホワイトボードなどが邪魔で、開かずの引き出しとなっていた図面の引き出しが、レイアウト変更によって開けられるようになりました。
また、図面のデータ化も同時に進行中!
キッチンのシンク上の棚はしっかり分類されて、プラスチックの入れ物に収納。
随分と使いやすくなりました。
倉庫でも整理が進み、どんどんスペースが出来てきました。
直置きも減ってきました。
定位置が決まったところから表示も進んでいます。
事務所も倉庫も3S掲示板に清掃のチェックシートを添付。
しっかりチェックもされて、機能しています。
2018年01月 3S活動9ヶ月
まだ、業務が効率的になったという実感はないようですが、3Sがスタートした9か月前に比べるとモノがかなり減ってスッキリしました。
事務所は整理も落ち着いて、整頓を続けながら清掃にも力が入ってきました。
今回は机を処分した後の床の汚れ目立っていたので、そこを中心に床の清掃活動をされました。
メラミンスポンジでコツコツ磨いたそうですが、かなり大変だったみたいです。
倉庫では、たくさんあった投光機の半分以上を処分。
棚の上も、たくさんあったカタログなどを全て処分してスッキリ!
だんだんとシンプルになって、使いやすくなってきています。
ちょっとルールもしっかり掲示。
モノが増えない仕組みも考えられています。
整理整頓を行い、会社が綺麗になればなるほど、「整理整頓されていない場所がきになる」ようになってきたようで、話し合いでは色んな意見が出てきました。
とくに若い方の意見が増えています。
2018年02月 3S活動10ヶ月
事務所では不要な印鑑を整理。
いざ整理してみると、使われていない印鑑がほとんどでした。
キッチンの方には中が見えないように目隠しを。
沢山種類やサイズがあってなかなか上手に整頓出来なかったカタログは、色を使い分けることで整頓が進みました。
以前よりも出し入れがスムーズになりました!
まばらに床を這っていたコード類はまとめてゴムのカバーで整線。
これでコード類に足を引っかけることもなく安全で見栄えもスッキリしました。
倉庫の方でも、コード類を整理。
表示も行って、見やすく、使いやすく見栄えもすっきり!
お掃除もしやすい!
そして、倉庫の仮置き場には区画線を引き、置き場所が明確に!
これで仮置きのモノが増えても動線がしっかり確保できるようになりました!
活動を報告していただく際に、倉庫チームのリーダーからは「3S活動がいつの間にか当たり前になって習慣化している」という感想が聞けました。
毎月の研修の日以外にも、自主的に集まって3S活動のミーティングを開いてくださっているそうです。
3S活動はやはり、こつこつと繰り返す習慣が大切です。
2018年03月 3S活動11ヶ月
事務所ではコツコツと床の汚れを落としていっておられますが、まだまだ終わりそうになく、別の方法も検討中との事です。
この3S研修の日以外でも積極的に3S会議を開いてどのように改善するかを話し合っておられます。
今月の話し合いでは...
- 定期的に課題を話し合う時間を作る
- 習慣化のチェックシートをデータで管理する
- 過去のファイルをスキャンして整理していく
- 掲示板を取り付け3S活動に関係する行事を貼りつける
- 物の返却場所は表示をもとに片付ける
- 問題提起等の連絡はLINEで報告をする
など、色んな提案・改善案が出ました。
2018年04月 3S活動開始から1年
今回は3S活動を始めてから1年間の成果を振り返ってのプレゼン大会。
2チームがしっかりプレゼン資料を作成し、リーダーが代表で発表してくれました。
どちらのチームも、社員さんの真面目さが伝わってくる素敵なプレゼンでした。
最初は全社員さんが、何が始まるかよく分からない様子で「とりあえず言われるままにやる」という感じでした。
でも、毎回出される宿題は着実にこなして下さり、徐々に成果が見えてきました。
まず整理で要らないモノを処分していくのですが、最初は捨てることに躊躇があったと振り返っておられました。
ところが、回が進むにつれ、時間をかけて少しずつモノが減っていきました。
モノが減り、スッキリしたことで来られたお客様からは「事務所明るくなりましたね」と言われたそうです。
また、定例会での話し合いは、最初あまり意見も出ずに、盛り上がらない話し合いでした。
しかし、回を重ねるごとに、皆さんから「ああしたい、こうしたい」という意見がどんどん出てくるようになってきました。
倉庫はモノが減って整頓が進み、作業効率が良くなったとプレゼンで振り返っておられました。
清掃では、しっかりルールを決めて、チェックする仕組みも取り入れ、チェックを忘れてしまうなどの上手くいかなかった問題点なども今では自分達で話し合って改善に取り組んで下さっています。
最初は「3S活動にはあまり時間は取れない」とおっしゃっていたんです。
ところが、ふたを開けてみれば、1歩1歩確実に活動を進め、しっかり時間を取って話し合いの機会も作り、すっかり3Sが当たり前の活動になっていました。
プレゼンの最後では次年度の計画まで自主的に立てて下さっていました。
このプレゼンを行った若い社員さんの姿を見た社長様は、その成長ぶりにとても感動されていました。
プレゼンのあと改めて皆さんに1年間の活動を返り、話し合ってもらうと、始めた当初は気づかなかった問題点や次の課題がたくさん出てきました。
・整理によってモノが減ったけど、足りなくなってしまうことがあった
・整頓されて探し物が少なくなった
・置き場所が変わって慣れていないので探すことがある
・持ち帰った材料を、これまでは全て残していたけど、今はその都度残す・残さないのジャッジをするようになった
・材料を取り過ぎないように発注に気を使うようになった
・全体的にモノの置き場所に気を使い、使ったモノを戻すようになってきた
・以前は特定の人が清掃を行っていたが、今は全員で行うようになった
・毎日のデスクの片付けが習慣になった
そして、「今後はもっと作業効率が上がるようにしていきたい」という新たな課題を共通で、持っておられました。
それだけ気づきや、たくさんのことを考える機会が増えたということです。
毎回小さな歩みでしたが一年間を振り返ると、大きな進歩がそこにはありました。