安全対策

5Sで職場の耐震を見直そう!オフィスや工場の地震対策7つのチェック項目

工場オフィスの5S地震対策

地震災害はいつ起こるか全く予測できません。

しかし、多くの職場では地震のことをあまり想定していない環境になりがちです。

 

この機会に、職場の地震やその他災害への対策を見直して頂きたいと思います。

 

5S活動で地震対策

5S活動とは、整理、整頓、清掃、清潔、躾の略で、職場を働きやすくする活動です。

5S活動は、お掃除とか、きれいに整えましょうというイメージで捉えられている方も多いのですが、本来の目的はそうではありません。

 

自動車のトヨタで体系化され、「仕事の基本」として入社時に、まず最初に叩き込まれるのが5S活動で、「安全」であること、「効率的」であること、「快適」であることを目的に職場環境を整えていく活動。

それがトヨタ式生産方式の基礎になっています。

 

安全面への配慮は、地震などの災害時を想定しても考えていくことが大事です。

今回は、5Sの観点から、職場をチェックするポイントを紹介します。

 

5Sの視点でチェックする工場・オフィスの地震対策

では工場やオフィスなどで、5Sを点検するポイントの中でも、地震対策としても重要な7つのチェックポイントを見ていきます。

あなたの社内では、いくつ当てはまりますか?

 

チェック①立てかけ置きをしていないか?

工場オフィスの5S地震対策立て掛け

モノを立て掛けて置かれていないかチェックしてください。

立て掛け置きは、地震の際に倒れてくる可能性があります。

 

工場などの場合、大きくて重たいモノを立て掛けて置いているのを見かけることがありますが、これは非常に危険です。

どうしても立て掛けて置くしかないようなモノもありますが、そういった場合は倒れてこない工夫を施してください。

 

常に、これは本当に倒れてこないか?ということを考えてモノを置くようにしましょう。

 

チェック②棚の天板にモノがないか?

工場オフィスの5S地震対策天板 工場オフィスの5S地震対策天板

棚やキャビネット、ロッカーなどの天板にモノは置かれていませんでしょうか?

 

内側の棚と違い、天板は横に壁がなく、左右からもモノが落下する可能性があり、「落ちやすい場所」になっています。

 

天板はついつい、とりあえずの「ちょい置き」してしまう場所。

スペースがあるからと、どんどん積んでいくと、高くなり、重くなり、落ちてきた時のケガのリスクが高まります。

 

また、見栄えも悪く、ルールがないと要らないモノが溜まっていきます。

基本的に棚の天板にはモノは置かないというルールにしましょう。

チェック③棚で窓を塞いでいないか?

工場オフィスの5S地震対策棚・窓の前に棚

職場の窓が棚などでふさがれていないかご確認ください。

窓はそもそも光を取り入れたり、喚起をするために作られますが、その前に棚を置くとそれらができなくなってしまいます。

 

非常時には、逃げ道になることもありますので、窓を棚などで塞がないようにしてください。

 

チェック④直置きをしていないか?

工場オフィスの5S地震対策直置き

どの職場でも必ずあるのが「直置き」です。

労災事故の中で最も多いのが「つまづき転倒」と言われており、その原因として挙げられるのがこの直置きです。

 

天板同様、床もルールがなければどんどんモノが溜まっていきます。

モノを直置きすればするほど、通路を狭めてしまうことになり、また災害時は慌てて注意力が低下するので、より足下が取られるリスクが高まります。

 

直置きはしないというルールにしましょう。

 

また、デスクの下にモノをたくさん置かれている方いますが、地震の際は避難場所になります。

ここも整理整頓しておきましょう。

 

チェック⑤高い棚を間仕切りにしていないか?

棚やキャビネットなどを社内の間仕切り(パーテーション)に利用することが良くあります。

この棚が高くなほど、地震の時に転倒してくる可能性が高くなります。

 

耐震の施策をしていても、棚を壁際にひっつけて置いている場合よりも安定性が悪く、大きな地震に負けてしまうこともあります。

また、消防法で、間仕切りが天井までの高さになった場合、「部屋」とみなされ消防署への届け出が必要になります。

 

高さの目安として 120cmを超える棚は、壁から離してはおかないようにしましょう。

工場オフィスの5S地震対策棚の間仕切り

チェック⑥床に電線がはっていないか?

工場オフィスの5S地震対策棚の配線

オフィスではこういう光景をよく目にします。

会社ではパソコンや電子機器などが必要不可欠なため、必ずコードが存在し、このようにいろんなコードが混在してきます。

 

通路に這っているコードはつまづきの原因になり危険です。

また、混在したコードは掃除もしにくいので、ほこりも溜まりやすく、火災の原因にもなります。

 

ワイヤーネットなどを利用して、床から離して整頓しましょう。

コードの整理

 

チェック⑦避難経路の確保と表示

工場オフィスの5S地震対策棚の表示

避難経路はしっかりと確保されていますでしょうか?

 

建築基準法により、建物によっては非常口や避難階段などがしっかりと設置されています。

しかし、会社によってはそういった避難経路にモノを置くなどして、すぐに通れない状態になっていることがあります。

 

地震や火災はいつ起こるかわかりません。

非常時の通路・動線をもう一度確認していただき、全員で認識し、誰もが(お客さんも)迷わないように、しっかりと表示をしておきましょう。

 

まとめ

以上が7つのチェック項目です。

チェック①立てかけ置きをしていないか?
チェック②棚の天板にモノがないか?
チェック③棚で窓を塞いでいないか?
チェック④直置きをしていないか?
チェック⑤高い棚を間仕切りにしていないか?
チェック⑥床に電線がはっていないか?
チェック⑦避難経路の確保と表示

 

地震は前触れなく起こります。

今この瞬間に起こるかもしれない。

そう思って、これらのチェック項目を元に職場を見直し、しっかりと安全対策してください。

それによって、救える命があります。

 

5S活動は一番に「安全」を考えて実施していきます。

これを機に、ぜひあなたの職場でも5S活動に取り組んでみてください。

 

 

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  • この記事を書いた人

(株)Smile System Support

全国で5S活動研修・セミナー・コンサルティング・講演活動を行っています。5S活動を通して社員一人ひとりが自ら考え行動する組織を作るお手伝いをしています。

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