枚岡合金工具さんの3S活動工場見学に参加してきました
毎年行われる「3Sサミット」とセットで行われている3S工場見学で、枚岡合金工具株式会社さんの工場見学へ行かせてもらいました。
まず、会長の古芝保治さんから枚岡合金工具さんの3S活動の歩みについてのお話を聞かせて頂きました。
その後、参加者全員で枚岡合金さんで実際行われている清掃の体験学習。
床に専用の洗剤をシュシュッと噴きかけて、メラミンスポンジで軽くなでるようにこすって、乾いた雑巾で拭き取るというもの。
これを毎朝全員で行っているそうです。
これは「きれいにする」こともそうですが、精神面にも重要な役割を果たしているということです。
3S活動で有名なあの枚岡合金さんでさえ、活動を続けていると、どんな積極的な社員さんでもモチベーションに上がり下がりがあって、「めんどくさいな~」と思ってやっていることがあるんだそうです。
そしてもちろん個人差もあります。
しかし、この毎朝の清掃は、そんな気持を律して、全員で執り行うことで、一体感を生むという役割を果たしているとおっしゃていました。
清掃の体験のあとは工場と事務所の3S活動の見学をさせてもらいました。
残念ながら写真を掲載することはできませんが、とにかくその徹底ぶりに驚きというよりも、見てても楽しい気持ちになりました。
手作りのモノが多かったんですが、本格的なものだけじゃなくて、ペットボトルを使ったり、工作の延長みたいな感じの改善も多くあり、楽しんで活動されてるのが伝わってきました。
始めての工場見学でしたが、とても感動と刺激を頂きました。
工場見学は、「3S活動に行き詰ってる」「活動がマンネリしている」という会社様も、絶対に刺激になります!
3Sサミットの参加レポート
続いては毎年恒例となった3Sサミットの参加レポートです。
3Sサミットとは
3Sサミットは3S活動(整理・整頓・清掃の活動)を行っている企業さんが集い、自社の活動についてプレゼンをし合うというイベント。
2018年12月開催の今回は、大阪工業大学の教室で行われました。
活動を発表する6社の他にも見学に来られた方を含めると参加者は総勢255名とのことで、教室はいっぱいでした!
今回はまず4つのテーマがあって、それぞれの会社さんがその中からテーマを決めてプレゼンを実施。
テーマは以下の4つ。
- はじめての 3S
- マンネリ化予防接種受付中
- 対話を通じた失敗から成功への気付き
- 利益を出す 3S
これらのテーマで二部屋に分かれて、2社が同時進行で開催。
見学者はどちらかを選んでプレゼンを聞く、というスタイルでした。
3S活動が上手くいっている理由
社長が背中を見せれば3S活動の浸透が早い
複数のプレゼンを聞かせていただいて改めて思ったのが、やはりトップが、つまり社長さん自らが最初に率先して取り組む姿勢が大事なんだなということです。
従業員の方々は背中を見ています。
社員が考えてみんなで守っているルールを社長が守っていなければ、「やらなくてもいい空気」が生まれてしまいます。
反対に社長がしっかり守っていれば、社員は自然と守る風土になってきます。
社長が3S活動に積極的に参加しているほど、3S活動の浸透、定着率が高いです。
ただ、今回見させてもらった会社さんの中では逆のパターンがありました!
他社の3S活動は大いに刺激になる!
今回プレゼンをしたある会社様では、3S活動開始当初、社長さんのやる気があまりなくて、3S活動が滞っていました。
そんな時に3Sサミットが開催され、社員さんで見学に参加したところ、一人の幹部社員さんが大いに刺激を受けて奮起。
その社員さんがリードして活動を促進させ、全社員を巻き込んでの活動に持っていた、という例がありました。
これはとてもレアなケースだと思いますが、「他社の活動を見る」というのはとても刺激があり、モチベーションを高めるのに有効な手段だと言えます。
正しい目標設定が3S活動成功の鍵を握る
今回の見学でもう一つ感じたことがあります。
それは、3S活動をする従業員のモチベーションを維持するために、「正しい目的を持つことが必要」だということです。
今回プレゼンされたある会社さんの話。
3S活動を3年ほど続けてきて活動が行き詰まってしまいました。
そこで3S会議で話し合ったときに、社員から「とにかく残業せずに早く帰りたい」という意見が多く寄せられました。
そこでその会社では「残業をなくす」ということをスローガンに掲げ、その為にアイデアを出し合いながら3S活動を進めました。
結果、大幅な時間短縮の成果を上げられました。
またその「時間短縮のための活動」が習慣となり、仕事中でも「常にもっと楽に早くする方法はないか?」という意識があり、日々業務効率化の改善活動が進行中とのことです。
このよう「社員さんが自分ごととして考えられる明確な目標」は3S活動を進める上で大きな影響を与えます。
3S活動を取り入れる際には、「まず何のための3S活動なのか?」ということを社員さん全員が認識することはとても大事です。
まとめ
今回の3Sサミット、私自身も大いに刺激をいただきました。
2020年はコロナ対策のため、オンラインで3Sサミットが行われました。
これから3S活動を始めようと思っている方にはとても参考になると思います。
また、活動を続けていると必ず「マンネリ」が起こってきますが、他社の活動を見ると必ず新しい発見があり、マンネリ打開に繋がります。